1969(41歳)

二科会退会。関西女子美術短期大学の講師となる。

「砂」信濃橋画廊(大阪)
「砂」Sand 250×800×500cm(砂、セメント、樹脂、ロープ)
自重の問題を正面化して捉えた仕事。袋に砂を入れた状態を型取りして、砂とセメントで再現したもの。「VISITANT(訪問者)」では袋が使われていたが、袋を外してさらに純粋な形で視覚化した。中は砂の内側を樹脂で固めて、中心は空である。

砂1
砂2
砂3

「砂」秋山画廊(東京)
「第3回現代日本彫刻展-三つの素材による現代彫刻-ステンレス・アルミニウム・プラスチックス」宇部市野外彫刻美術館(山口) 大賞受賞

「自重」Dead Load 200×300×350cm(樹脂、鎖)
「砂」に続く仕事。「砂」での釣り下げられた砂が、落下して地面に接した作品。自らの重さで落ちた状態を抽出した。「砂」では無垢の砂であったが、「自重」では、樹脂で形状のみ取り出した。中は空である。砂の質感、重量を排除して、重さの形状だけを視覚化した。
土方定一からブロンズにしないかという提案があったが、コンセプトが全く崩れるということで断った、という後日談がある。

自重1
自重2
自重3

自重